ヒヤリハットについて
当園では施設事故を防止し、利用者の安全な生活環境を目指して以下の取り組みを行っています。
ヒヤリハット、ニアミス、事故が発生した場合は報告書を書き、それぞれの施設で事故予防の検討会を開き改善を謀っています。
「施設事故予防対策委員会」を定期的に開き、事故予防の抜本的な対策を協議します。
- 事故発生の傾向と対策の検討
- 重大事故に対する事例の検討と対策
- 委員会で検討した内容を定期的に報告し、施設事故の予防、生活環境の改善をはじめ、職員の事故予防に対する意識高揚に努めています。
当園の取り組みについて..
一般的には施設内の事故についてインシデント報告とアクシデント報告に分けられます。
インシデント報告とは
インシデント報告とは、事故には至らなかったが「ヒヤリ」とか「ハッ」とした経験をヒヤリハット報告、あるいはヒヤリハッという思いはしなかったものの事故につながると予測される事例を報告するものも含みます。
アクシデント報告とは
アクシデント報告とは、かすり傷程度の転倒や他傷なども事故となります。
当園では、ヒヤリハット及び事故報告を同一の書式で取り扱っていますが、傷害程度として予防・異常なしに分類されるケースをヒヤリハット、傷害程度として軽度・中度・重度に分類されるケースを事故報告としています。
平成22年度からはヒヤリハットよりも小さな気づきをひやっとメモ(ファインド報告)を利用し、委員会でとりまとめていく予定です。
ヒヤリハットや事故について、支援している職員のミスもあります。 しかしながら、正しく支援しているにもかかわらず、ハード面、環境面、突発的な利用者の行動によって防ぎきれないものも多く見られます。
ご家族にはケガに至った場合、謝罪と状況説明をさせていただいております。
単に利用者の行動を制限するのでなく、ちょっとした対策をとるだけで再発を防げた事例もあります。
そのため職員には過去の事例を参考に、事故防止策を考えていただきたいと考えています。
ウェブサイト掲載に関しては、職員間で広く情報を共有していくことと、可能な限りご家族や外部関係の方にも共有を図ることで、利用者にとってサービスの質を高めることにつながり、サービス提供者と利用者間の信頼関係の構築という意味でも重要な事と考えています。
事故発生時の手順・処理・緊急時について
施設事故発生時の手順
- 発見した職員
- 初期的対応 ⇒ 看護師に連絡 ⇒ 上司に報告
- ヒヤリハット事故報告書に記載、報告 ⇒ 総務課へ ⇒ 事故予防委員会へ
- 具体的対応
- 利用者の状況に応じて通院治療
- 身元、福祉事務所に連絡(状況、その後の対応について)
- 施設設備、環境面の改善
事故発生と事後の処理について
- 1.基本的留意事項
- 安全管理に万全を期していても、事故が起こりえる可能性はあります。
- ※ その際の諸手続きとポイント
- 処置
- 関係機関への連絡・報告
- 家族への連絡・報告
- 文書による記録・報告
- 事故原因の追求と分析
- 2.一般的留意事項
- 同じ事故を二度と繰り返さないためにも、事故内容を検討し追求と対策を講じる。
- 本人の状況
- 発生時の状況、状況の共有化をはかる
- 処置・対応の状況
- 関係職員は、事故の内容を速やかにその詳細を所属課長に報告し、課長は施設長および園長、身元に理解されるよう原因と処置・対応等について報告、説明をする。
- 事故の処置・対応について記録し、連絡の不備や不足のないよう十分な配慮をする。
- 同じ事故を二度と繰り返さないためにも、事故内容を検討し追求と対策を講じる。
- 3.事故の報告
- 事故が発生した時は、事後の処置・顛末を施設長および園長に文書で報告し、施設長は関係機関へ報告する。
- 報告内容
- 日時
- 場所
- 事故者
- 事故の内容
本人の状況 | 発生時の状況と原因 | 処置・対応の状況 | 所見
夜間における緊急対応マニュアル
- 意識のない場合
- 夜勤者は、看護師に連絡する。
- 看護師は、嘱託医に連絡し指示を仰ぐ。
- 嘱託医の指示で救急車が来る時は、夜勤者が病院まで同乗する。利用者の状態によっては嘱託医の指示によって看護師が同乗する場合も生じる。
- 夜勤者は、管理宿直者に救急車の来ることを連絡する。
- 管理宿直者は、救急車の誘導をする。
- 管理宿直者は、必要に応じて他課の職員の依頼をする。
- 身元への連絡は、状況に応じて夜勤者および看護師が行う。
- 意識のある場合
- 夜勤者は、看護師へ連絡する。
- 看護師は、嘱託医の指示を仰ぎ処置をする。
- 危険や事故に対して、予測・予見して事故の発生を防止しましょう。
- 万一、事故が発生した場合は、迅速な対応・処置を行い、被害の拡大を最小限に抑えましょう。
- そのために、日頃から「ヒヤリハット」事例を発表し、経験を共有化しましょう。